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ジョギングとランニングの違いとは?どっちが痩せるのか?

ジョギングvsランニング

ジョギングランニング

私たちが日常的に耳にする言葉です。両者とも、長距離走であるということは、共通点かもしれません。

しかしながら、この2つの言葉を明確に分けて理解している方は、少ないのではないでしょうか。

なんとなくランニングの方が速く走るイメージ!ジョギングは軽い運動?

といった、ややあいまいな認識で捉えている方もいらっしゃることでしょう。

そこで、ここでは、ジョギングとランニングの違いについて、詳細に解説してまいります。

それぞれの違いを知っておくと、「健康維持」「ダイエット」「記録向上」などなど、目的に応じてジョギングとランニングを使い分けられるようになります。

長距離走をしている方にとって、ジョギングとランニングの違いを知っておいて、損はありません。ぜひ、参考にしていただけたらと思います。

この記事を見てわかること

  • ジョギングとランニングの違い
    • 速度
    • 運動強度
    • 消費カロリー
    • 身体の使い方
    • 精神的負荷
  • ジョギングとランニング、どちらが痩せるのか など

それでは、詳しく見ていきましょう。

ジョギングとランニングの違い

ランニングする男性

まず、押さえておきたいこととして、ジョギングランニングは、単なる言い方の違いではありません。

では、何が違うのかというと・・・、運動強度です。

ジョギングよりもランニングの方が、運動強度は高いです。

運動強度に違いがあるということを前提に、下記の様々な側面より、ジョギングとランニングの違いを詳細に確認していきましょう。

  • 速度の違い
  • 単位でみる運動強度の違い
  • 消費カロリーの違い
  • 身体の使い方の違い
  • 精神的負荷の違い

各項目について、確認していきます。

速度の違い

ジョギング

ジョギングとは、ゆっくり走ること。
目安として、時速6~8km/h。

ランニング

ランニングとは、より速いスピードで走ること。
目安として、時速8~12km/h以上。

ジョギング、及び、ランニングの速度について、一般的に言われている目安は、上記の通りとなっています。

ただし、実際のところ、時速7.9kmならジョギング、8.1kmならランニング、といった「絶対的な境界線があるわけではない」点も重要です。

ジョギングとランニングの速度については、明確に定義はなされていないのです。

体力や経験によって、ジョギングとランニングの境界は変わるため、あくまで体感的な強度が目安になっているということになります。

会話ができるスピードであればジョギング、息が弾んで会話が難しいようであればランニングといった認識でも問題ありません。

単位でみる運動強度の違い

ジョギング

7.0METs

ランニング

8.0~16.0METs程度

冒頭、運動強度が低いのがジョギング運動強度が高いのがランニングと述べました。ここでは、それらの運動強度についてを科学的に見ていきます。

運動強度を表す指標としてよく使われるのが「METs(メッツ)」という単位です。これは安静時を1としたとき、何倍のエネルギーを消費するかを示します。

上記が目安ですが、走るスピードが速いほど、運動強度が高いということが、「METs」という単位から見ても、よく分かります。

消費カロリーの違い

ジョギング

体重60kg、30分走ったときに消費カロリー(7METsで計算)は、約220kcal

ランニング

体重60kg、30分走ったときに消費カロリー(10METsで計算)は、約315kcal

METsは、消費カロリーを計算するときにも、使用されます。ここからは、ジョギングとランニングの消費カロリーについても確認していきましょう。

運動の消費カロリーは、次の公式で求められます。

消費カロリー(kcal)=1.05 × METs × 体重(kg) × 時間(h)

METsも含まれていますので、METsの値が大きければ大きいほど、消費カロリーも増えるということは明らかなことです。

したがって、ジョギングよりもランニングの方が、消費カロリーの値が大きいということになります。

具体例を確認

上述した体重60kg、30分走ったときの消費カロリーは、次のように計算していました。

ジョギング(7METs)
1.05 × 7 × 60 × 0.5 = 220.5kcal

ランニング(10METs)
1.05 × 10 × 60 × 0.5 = 315kcal

ランニングのほうが短時間でカロリーを消費しますが、強度が高いため継続が難しいというデメリットがあります。

身体の使い方の違い

ジョギング

  • 歩きと走りの中間のような動き
  • 歩幅(ストライド)が狭い
  • 上下動が少ない
  • 筋肉への負担が小さい
  • ケガしにくい

ランニング

  • 地面を蹴る力が強くなる
  • ストライドが広くなる
  • 上下動が増える
  • 脚の筋肉や心肺への負荷が大きくなる
  • 傷害にも注意が必要

ランニングとジョギングは単にスピードが違うだけではなく、上記のように、走り方(フォーム)も大きく異なります。

身体の使い方が根本的に違うため、目的によって、ジョギングかランニングか、どちらが適しているかは大きく変わります。

とりわけ、ジョギングは、着地衝撃が少なく、関節に優しいため、長時間続けても疲れにくいのが特徴です。

精神的負荷の違い

ジョギング

  • 景色を楽しめる
  • 呼吸が乱れないのでストレスが少ない
  • 「楽しい」と感じる人が多く継続しやすい

ランニング

  • 心拍数が上がり会話も難しい
  • 苦しい・ツラいと感じやすい
  • 精神的負荷が高い

最後に、心理的な側面についてですが、ランニングの方が、精神的負荷は高いです。

そのため、初心者にとって、継続しやすいのはジョギングであるといえます。


以上、ジョギングとランニングの違いについて、様々な側面から見てきました。

まとめると、運動強度(METs)、走るスピード、消費カロリー、心身への負担ともに、ジョギング<ランニングとなっているといえます。

「ランニング=スポーツ・本格的なトレーニング」「ジョギング=リラックス・習慣目的の運動」といえます。

どちらが痩せる

河川敷を走る男性ランナー

ランニングとジョギングはどちらも有酸素運動で、脂肪燃焼やダイエットに効果的です。

しかし、「どちらのほうが痩せやすいのか?」と聞かれると、多くの人が「ランニングのほうが消費カロリーが高いから痩せるのでは?」と考えがちです。

結論から言うと、確かに、ランニングのほうが痩せやすいということは事実です。

ただ、長期的なダイエットではジョギングの方が継続しやすい分、結果的に痩せやすい人もいるということには留意が必要です。

つまり、痩せるためには「どちらが優れているか」ではなく、自分の運動習慣・体力・継続力に合ったほうが痩せやすいという考え方が重要になります。

詳しく見ていきましょう。

ランニングの方が痩せやすい

繰り返しになりますが、ジョギングよりもランニングの方が痩せやすいといえます。

その理由は、前述した通り、ランニングはジョギングよりも運動強度(METs)が高いため、その分、消費カロリーも大きくなるからです。

具体的な計算は先に示しましたのでここでは省略しますが、同じ時間でも、ランニングはジョギングより1.3〜1.5倍ほど消費量が大きい計算になります。

また、ランニングのような高強度運動では、運動後も酸素消費量が増えた状態が続く「EPOC(余剰酸素消費量)」が働きます。

EPOCが強く出ると、運動後数時間〜24時間ほどカロリー消費が高い状態が続きます。

つまり、ランニングは運動中だけでなく、運動後も脂肪燃焼が続きやすいというメリットがあるのです。

短時間で効果が出やすい

  • 忙しくて長く運動する時間がない・・・
  • できるだけ短期間で体重を落としたい・・・

そんな人にとってランニングは効率的です。

ランニングの速度により異なりますが、例えば、「20分ランニング」=「40分ジョギング」ほどのカロリー消費になることもあります。

同じダイエット効果をより短い時間で得やすいのがランニングなのです。

ジョギングは継続がしやすい

ランニングは短期効果が高い一方で、長期的にはジョギングのほうが痩せやすい場合が多いという特徴もあります。

というのも、ジョギングは、心身への負担が小さく、ランニングよりも継続しやすいからです。

特に、痩せようと思っている方は、これまで、あまり運動をしてこなかったと考えられます。

そんな方が、急に、ランニングを始めると、

  • 膝の痛み
  • 足首の故障
  • 疲労の蓄積
  • モチベーションの消失

といった問題が発生しやすいです。

したがって、継続しやすいジョギングを続けることが、結果として、痩せるに至る場合もあります。

ジョギングは、「続けやすい → 総運動量が増える → 結果として痩せる」という良いサイクルが回りやすいのが特徴です。

継続できる運動こそ最強のダイエットです。

また、ジョギングは心拍数が脂肪燃焼に最も適したゾーンである、最大心拍数の60〜70%に入りやすいのが強みです。

脂肪燃焼率が高い心拍ゾーンで走れるため、体脂肪を効率よくエネルギーとして使いやすい状態になります。

ジョギングとランニング、どちらが痩せるのに適しているかは、人により異なるといえます。

以下、どちらが適しているか、まとめてみました。

ジョギング

  • 運動が苦手な人
  • 傷害のリスクに対して不安に思う人
  • 三日坊主になりがちな人

ランニング

  • 時間がない人
  • 短期勝負で体重を減らしたい人
  • 心肺機能なども上げたい人

ジョギング・ランニングの注意点

ランニングする男性

ジョギング・ランニングの注意点について、簡単に、まとめました。

これから、ジョギング・ランニングを始めようとしている方は、参考にしてください。

  • 無理なスピードで走らない
    息が苦しくなるほど速く走ると脂肪燃焼効率が下がり、ケガのリスクも増えます。会話できる強度が最適。
  • 疲れている日は無理せず休む
    疲労が抜けないまま続けると、代謝が落ちて逆効果。週3〜4回の頻度でOK。
  • 空腹すぎる状態で走らない
    低血糖の危険。朝走るなら、バナナ・ゼリーなど軽く補給を。
  • 運動後の食事に注意
    運動後30分の暴食は太りやすい。たんぱく質中心の食事にする。
  • 姿勢・フォームに注意
    猫背や大股走りは疲れやすくケガの原因。軽い前傾&小さめの歩幅が◎。
  • 専用シューズを使う
    普段靴だと膝や足首を痛めやすい。クッション性の高いランニングシューズが必須。
  • 体重の数字だけを追わない
    体脂肪率・ウエスト・見た目の変化もチェックすると挫折しにくい。
  • 睡眠不足は痩せにくい
    寝不足だと食欲が増え、運動効果も落ちるため注意。

何よりも、無理をせずに、続けることが大切です。

ぜひ、これを機に、健康維持や体力向上のために、ジョギングやランニングを始めてみませんか。

最後に

ジョギングよりもランニングの方が運動強度が高いということを述べてきました。そのため、短時間でたくさんカロリーを消費したいならランニングが向いています。

一方で、無理なく継続して脂肪をじっくり燃やしたい人には、むしろ、ジョギングの方が適しています。

結局のところ、ダイエットで一番大切なのは「続けられる運動を選ぶこと」です。

また、ケガを防ぎながら効果を最大化するためには、無理なスピードを出さないこと、走りすぎないこと、正しいフォームを意識することなども重要です。

食事や睡眠などの日常習慣も整えると、さらに痩せやすくなります

ランニングでもジョギングでも、続けやすい方法を選べば、しっかりと体脂肪は減っていきます。

まずは無理のない強度(ジョギング)からスタートし、楽しく継続していくことが成功のポイントです。

    • この記事を書いた人
    ラジーンくん

    一般社団法人ラジーン

    「ラジオ体操を通じて人を繋ぎ、幸せの原点を手に入れる」ことをミッションに活動中。 様々な場所でラジオ体操を行っています。お気軽に、お問い合わせください。 →お問い合わせはこちらから

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