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じわりと人気に!ティラノサウルスレースとは?発祥の地や着ぐるみについても解説

ティラノサウルスレースとは

近年、じわじわと注目を集めている「ティラノサウルスレース」。

見た目はまるで映画『ジュラシック・パーク』のワンシーン!?のようですが、実際に走っているのは人間。

全身をすっぽり覆うティラノサウルスの着ぐるみを身にまとい、ヨチヨチと、しかし全力で走る人々の姿が印象的ですよね。

ティラノサウルスレースは、日本では、2022年に鳥取県で初めて本格開催されて以来、全国各地にじわじわと拡大しています

もともとはアメリカ・ワシントン州で始まったユーモアあふれる企画でしたが、いまや日本でも家族連れや企業チーム、地域イベントなどを巻き込む一大ムーブメントへと進化しています。

参加者たちは、ティラノサウルスの着ぐるみを身にまとい、見た目はまさに恐竜そのもの。

走る姿は滑稽でありますが、どこか勇ましく、見ているだけで笑顔が生まれます。

レース中は風にあおられて転倒したり、前が見えずにコースを外れたりと、ハプニングも満載。

それでも、SNSなどを確認すると

  • 楽しかった!
  • また出たい!

という声が後も多く、地域の新しい名物イベントとして定着しつつあります。

単なる「ネタ企画」にとどまらず、誰もが笑顔になれる交流の場地域を元気にする起爆剤として注目を集めるティラノサウルスレースについて詳しく解説します。

この記事を見てわかること

  • ティラノサウルスレースの発祥の地について
  • ティラノサウルスレースの着ぐるみやルールについて
  • ティラノサウルスレースが人気な理由とその今後の展望 などなど

ティラノサウルスレースとは

ティラノサウルス

ティラノサウルスレースとは、参加者が全身ティラノサウルスの着ぐるみをまとい、短距離コースを全力で駆け抜けるというレースイベントです。

見た目のインパクトは絶大で、会場に並ぶのは、古代の王者ティラノサウルスが現代の街中にタイムスリップしてきたような光景。

風になびく尻尾、バタつく小さな腕、そして無表情の恐竜フェイスのアンバランスさがかわいらしくて、観客の誰もが自然と笑顔になります。

競技の目的について

ティラノサウルスレースの本来の目的は「速さを競うこと」というよりは、「楽しみながら走ること」です。

競技というよりは、むしろ、スポーツとパフォーマンスを融合した新感覚の動くコスプレ・フェスといったほうが近いでしょう。

勝敗よりも、転んでも立ち上がる姿勢や、最後まで笑顔で走り切るユーモア精神が大切です。

コースはイベントによって異なりますが、多くは30〜100メートル前後の短距離。

幼獣部門・成獣部門などが設けられ、老若男女問わず、様々な人がレースに参加できるようになっています。

走行時間はわずか数十秒程度と短いものの、着ぐるみの中の視界は狭く、足元のバランスも取りにくいため、実際に走るのは想像以上にハードです。

全力疾走しようとすると転倒してしまう人も多く、その度に観客から大歓声が上がります。

勝敗よりも恐竜になりきって走ることが大切です。

なお、イベントによっては、レースだけでなく、体操・ダンスや撮影会なども行われ、会場全体が恐竜フェスのような雰囲気に包まれるのも魅力です。

ティラノサウルスたちが踊り、ポーズを決め、時には子どもたちとハイタッチを交わす光景は、まさに非日常のお祭りそのものです。

このように、ティラノサウルスレースは単なるジョークイベントではなく、「スポーツ×ユーモア×地域のつながり」を体現する、新しい形のエンターテインメントとして全国的に広がりを見せています。

【主催者の方へ】有料イベントとして、レースとともに、音楽を使った体操やダンスを行う場合、音楽著作権の処理を必ず行うようにしてください。

ティラノサウルスレースの発祥地とは

ティラノサウルス着ぐるみ

それでは、ここからは、ティラノサウルスレースの発祥地について説明いたします。

日本では、近年になって、ティラノサウルスレースが盛り上がってきたようなイメージがありますが、発祥地はどこなのでしょうか?

発祥の地はアメリカ

実は、ティラノサウルスレースの発祥地はアメリカです。

アメリカ・ワシントン州オーバーン市にある「エメラルド・ダウンズ競馬場(Emerald Downs)」にあります。

2017年に、とある企業が、従業員の団結力を高める目的で、社員たちにティラノサウルスの着ぐるみを着せて競馬場を走らせました。

英語では、「T-Rex Race」(ティーレックス・レース)です。

その様子がSNSやYouTubeに投稿されると、

  • 何だこれは!
  • 恐竜が走ってる!

などと大反響を呼び、世界中に拡散され、思わぬムーブメントへと発展したのです。

つまり、最初から競技イベントだったわけではなく、地元の遊び心が生んだ偶然の産物が、世界的なカルチャーへと成長したのです。

日本初開催の地は鳥取県大山町

ティラノサウルスレースが海を渡って、日本にも伝わってきました。

日本で初めて開催されたティラノサウルスレースは、2022年(令和4年)4月16日、鳥取県大山町での「第1回ティラノサウルスレース in 大山」です。

テレビや新聞などのメディアも取材に訪れ、予想を上回る注目度となりました。

以後、この大山大会を皮切りに、日本各地へとティラノサウルスレースが波及しました。

現在は、各地でティラノサウルスレースが開催されるようになり、地域色を活かしたユニークなレース文化へと発展しています。

競技団体もある

サッカーや野球など、各種スポーツには、競技団体が存在します。

一方で、実は、ティラノサウルスレースについても、競技団体が存在します。

2024年2月に、「一般社団法人日本ティラノサウルス競技連盟」が設立されました。

「ティラノサウルス競技・企画を通して、楽しむこと、頑張ること、感情を出すことにより、人々とつながり気持ちの活性化、地域社会の活性化を目的とする。」ことをビジョンとして掲げています。

ティラノサウルスレースが人気の要因

公園にいるティラノサウルス

最近は、日本各地でティラノサウルスレースが開催されるようになりました。

どうして、それほど、ティラノサウルスレースは人気となっているのでしょうか・・・?

その要因を、下記の通り、3点、示します。

  • 誰でも参加できる「ゆるスポーツ」
  • 地域イベントとの親和性
  • SNS映えする「絵になる光景」

詳しく見ていきましょう。

誰でも参加できる「ゆるスポーツ」

ティラノサウルスレースのルールは極めてシンプルです。正しく着ぐるみを着て、走るだけです(細かいルールは後述します)。

そのため、運動神経にかかわらず、ティラノサウルスレースへは、誰でも気軽に参加することができます。

運動が苦手な人でも「ネタとして出る」感覚で参加でき、ハードルの低さが人気の要因になっています

地域イベントとの親和性

ティラノサウルスレースの開催には大きな設備が不要で、広いグラウンドや公園があれば実施可能。

そのため、自治体や観光協会が町おこしとして導入しやすいのです。

実際に、最近は、単なる面白イベントにとどまらず、地域活性化の新しいモデルとしても活用されています。

参加者の中には県外から遠征してくる人も多いので、飲食・観光施設の利用が増えて、地元の名産品販売にもつなげることも可能でしょう。

また、「恐竜のまち」であることをPRするために、ティラノサウルスレースを実施している自治体もあります。

当記事執筆者がお手伝いしたとあるレースも、県外からの参加者が多くてびっくりした記憶があります。

SNS映えする「絵になる光景」

巨大な恐竜たちが一斉に走る光景は、まさに圧巻。どこを切り取っても面白いのので、動画でも写真でも非常に映えます

実際、ティラノサウルスレースの大きな追い風となったのが、Instagram・TikTok・YouTubeといったSNSの存在です。

レースの様子をまとめた動画の中には、かなりの再生回数を稼いでいるものもあります。

SNSでは、「#ティラノサウルスレース」などのタグが数多く投稿され、メディア価値も高まっています。

日本でティラノサウルスレースが初めて開催されたときは、SNSでバズって、視聴者からは「何このイベント!」「参加したい!」というコメントが殺到し、次々と新しい会場が誕生していったという経緯があります。

SNSでバズったために、マスコミ各社も、ニュースなどで取り上げていました。

ティラノサウルスの着ぐるみについて

基本的に、ティラノサウルスレースで使われる着ぐるみ(スーツ)は、空気で膨らませて形を保つエアー式コスチュームとなっています。

実店舗ではほとんど扱いがありませんが、AmazonなどのECサイトでは容易に購入・入手することができます

軽量ナイロン素材で作られており、内部の小型電動ファンが絶えず空気を送り込み、恐竜のフォルムを維持します。

外見は本格的なティラノサウルスそのものですが、走ると大きな尻尾が揺れ、小さな腕がばたつくため、愛らしい動きになるのが魅力です。

内部には透明メッシュの小窓があり、そこから外を覗く構造ですが、視界は狭く、前方以外はほとんど見えないので、着ぐるみ着用時は要注意です。

ティラノサウルスレースのルール

ティラノサウルス

サッカーや野球などの各種スポーツにおいては、競技規則などを定めて、細かいルールが決められています。

一方で、ティラノサウルスレースについては、競技団体が、細かいルールを定めているわけではありません。

したがって、コースの距離などは、基本的には、主催者が決めるということになります。

ただし、競技団体は、NG行為等については定めていますので、抜粋で紹介いたします(以下、日本ティラノサウルス競技連盟HP参考)。

  • ティラノサウルスの年齢:成獣は中学生以上、幼獣は小学生まで
  • 特に成獣はティラノサウルスの心を忘れずに
  • ティラノサウルスから顔出し行為NG
  • ティラノサウルスから腕や足出し行為NG
  • ティラノサウルスの足の内側への巻き込みNG
  • ティラノサウルススーツに手を入れることNG
  • ゴールは、胴体(胸)で判断
  • 成獣の顔だしスーツ、人間が出ていること、奇抜デザインスーツはNG

まとめると、競技中は常に「ティラノサウルスになりきること」が重要です。

ティラノサウルスから顔や腕などを出すことは、ティラノサウルスになりきれていないということを意味します。

最後まで恐竜として走りきることを意識してください。

ティラノサウルスレースの今後についての一考察

ティラノサウルスの着ぐるみ

ティラノサウルスレースの本質は、「人間が本気でふざける」ことにあるのではないでしょうか

それは、競争社会やストレス社会に生きる私たちが、一瞬だけ肩の力を抜いて笑い合える貴重な時間です。

恐竜の姿で走るという非現実的な行為の中に、誰もが子どものころの純粋な楽しさを思い出す・・・。それこそが、このイベントが年齢や国境を越えて支持される最大の理由です。

今後、期待したいのは、大規模な国際大会の実施です。

もし将来、世界各地の恐竜たちが一堂に会して走る光景が実現できるようであれば、平和と笑いの象徴的なレースになると思います。

まとめ

ティラノサウルスレースは、

  • 運動神経にかかわらず誰でも参加できる
  • 会場で笑顔が生まれる
  • 地域が元気になる

そんな、楽しさを第一に重視するのスポーツです。

誰もが同じ姿になって走ることで、立場や年齢、肩書きといった垣根が一気になくなります。

そして、笑いながら転び、立ち上がる姿が、観る人の心を動かす。

そこには「競うより、笑い合う」という現代社会に必要なメッセージが込められています。

アメリカで誕生し、日本で花開いたこのユーモラスなレースは、きっと今後も進化を続けるでしょう。

次に走る恐竜は、あなたかもしれません!!

興味があれば、ぜひ、ティラノサウルスレースに出場してみてください!!

    • この記事を書いた人
    ラジーンくん

    一般社団法人ラジーン

    「ラジオ体操を通じて人を繋ぎ、幸せの原点を手に入れる」ことをミッションに活動中。 様々な場所でラジオ体操を行っています。お気軽に、お問い合わせください。 →お問い合わせはこちらから

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